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INTERVIEW

学習メンターⓇ
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遠藤さん
東京大学

正解のない対応がおもしろい!学習メンターの仕事

――学習メンターⓇプログラムに加わったのはいつごろですか。
正確には覚えていないのですが、2018年の冬だと思います。

私自身が高校生のときに勉強で苦労したため、その経験を中高生のために生かすことができたらと思い、応募を決めました。

私が高校生のときは、大学生に悩みを相談したいと思っても大学生と話すことのできる機会はあまりありませんでした。

年に数回OB・OGが学校に訪問をしたときや、大学のオープンキャンパスのときくらいでした。そのため放課後に気軽に大学生と話すことができる学習メンタープログラムは魅力的だと思いました。また人と話すことが好きなため、勉強以外のことも中高生と話すことで、大学生として何か新鮮な話題や価値観を提供できたらとも考えていました。
――現在、学習メンターとしてどのような業務を担当されているのでしょうか。
放課後に自習室を利用する高校生のサポートをしています。

分からない問題の質問対応をするだけでなく、勉強方法の悩みや日常生活についてお話をすることもあります。

また定期テスト前には学習計画の立て方や、数学のテスト範囲の分野を特別講座として学習メンターが企画して開催をしたこともあります。

私の勤務校では、学習メンターが生徒のためにやってみたいと思ったことを自由に企画・実施をすることができます。
――実際に学習メンターとして働いてみての印象はいかがですか。
日々楽しんで仕事ができています。受験経験や学習方法の工夫など、自分の経験を求めてくれる人がいてそれに応える、というやりがいが感じられる仕事です。

学習メンターとして働いていて気がついたことは、大学生からしたら一般的な悩み相談の回答であっても、中高生にとっては一般的でない・新鮮な考え方ということが往々にしてあります。自分の経験から得られた学びを生徒に還元できる仕事です。

さらに生徒の反応が分かりやすく見える仕事なため、自分自身が伝えたり、話を聞き出したりする方法を工夫しようと思えます。悩み相談を受けた際、結局は同じ答えを返すとしても、生徒の置かれている状況を聞き出してそれに基づいた回答ができるか、自分自身のエピソードをまじえて話すことができるか、といった少しの工夫で生徒の反応が変わってきます。

ただ一方的にアドバイスをするのではなく、生徒と会話のキャッチボールをしながらアドバイスをすることで、目を輝かせて喜んでくれます。
――生徒さんとの関係を築く上でどんなことに気をつけていますか。
生徒の名前を覚えることと、一方的にならず生徒の要望を聞き出すようすることの二点を意識しています。

まず大学生に名前を覚えてもらえていたら、嬉しいですよね。「君」「ねえ」という言葉で呼びかけるのは寂しい気がします。

次に生徒の要望を聞き出すことに関しては、何か質問を受けたときに教科指導であれば、どこまで理解して、どこが分からないのかを聞きます。

ほかの悩み相談であれば、具体的な状況を聞き、解決方法を一緒に考え、どのようにしたらその方法を実践できるかまで一緒になって考えます。質問に対して一方的に返すことはせずに、「双方向」の対応を意識しています。基本的には、もし自分が生徒側だったときに、メンターからどのようにされたら嬉しいだろうか、ということを基準にして対応を考えています。
――学習メンターとして働いていて嬉しかったエピソードを教えてください。
私が勤務をしている日だからと言って、会いにきてくれる生徒がいることが嬉しいです!

私は名前を省略して「えんなな」と呼ばれているのですが、「えんななさんがいるから来た」と話してくれたり、「えんななさん、次いつ来ますか?」と聞かれたりするときは、とても嬉しいですね。

先生でも親でもない立場である大学生だからこそ、生徒が素直に話せることや頼りやすいという実情があります。学習メンタープログラムだからこそ、大学生だからこそできることを最大限に生かして、今後も生徒から求められるような存在でありたいです。
――中高時代の経験を活かせていると感じる部分はありますか。
たくさんあります!中高で習った教科指導ももちろんですが、特に役立っていると感じるのは勉強との向き合い方や勉強方法の工夫です。

教科指導は友人や先生に聞いても解決することができます。

一方で、勉強との向き合い方や勉強方法に関しては、中高ですでに自分なりのやり方を確立しており、かつその記憶が新鮮な大学生が大きな力になれる部分だと思います。

例えば、私は時間が限られている中でいかに多くの問題を解き、定着させるか、という点を工夫していました。問題を解くときに「書く」だけでなく、頭の中で考えて解説を「読む」解き方を生徒に勧めると、驚く生徒が多いです。

このようにちょっとした工夫であっても、生徒にとっては斬新な考えに見えることがあります。また私自身、一浪をして精神的にきつかった、順調とは言い難い受験経験があるため、同じような境遇にある生徒の心情を想像して、生徒に寄り添うことができているのではないかと思います。

――どのような人に学習メンターになってほしいですか。
ひとりひとりに真摯に向き合うことができる人ですかね。

私は教科指導ができることよりも、生徒にいかに寄り添った対応ができるかという点が重要だと考えています。

ただ通り一遍の対応をするのではなく、生徒のことを考えて、生徒のための対応になっているか、自己満足で終わっていないかを考えられる人にぜひなってほしいです。