髙田さん
大阪教育大学
生徒に寄り添ってサポートできるメンターに
- 髙田さんはいつからメンターとして勤務されてるんですか?
- 大学1年生のころに始めて、今3年目になります。もともとメンターに応募したわけではなく、単発イベントへの参加がきっかけでメンターになりました。イベントに参加してから4か月くらい経って、学校で勤務するメンターになったんです。
- 3つの学校で勤務されているとのことですが、学校の特徴などありますか?
- そうですね。リーダーをやっている学校は女子校っていうこともあって、フレンドリーに接してくれる生徒さんが多い印象です。メンターも女性のみなので話しやすいのか、メンターに会いに来てくれる生徒さんも多いですね。ただ裏を返すとただメンターとおしゃべりしたいだけの生徒さんも多いので、そこをどうやって勉強に持っていくかが課題です。
- 日々様々な生徒さんに対応されていますが、普段の勤務の際に意識していることはありますか?
- 「生徒さんがどうなりたいかをくみ取りながら話をすること」を意識しています。メンターとしては、毎日自習室に来て、自習をまじめにやって、わからないところがあったら質問してくれるのが一番理想的な生徒像だと思うのですが……。
生徒さんと話していく中で、実は様々な思いをもっているんだなって気が付いたんです。例えば「テストの点数悪かった…」って話してくれた生徒さんに「じゃあこうやって勉強していこう」「こうやって勉強すれば点数取れるよ」と指導するだけがすべてではないんだと感じました。「テストの点数悪かった…」という言葉には、その前に「頑張ったんだけど」「今回時間がなかったんだけど」という隠れている言葉があるんじゃないかなと
生徒さんがどういった思いがあって言っているのか、何を言ってほしいのかをくみ取りながら、寄り添えるように意識して勤務していますね。 - 今まででご自身の経験が活かせたと思う場面はありますか?
- 受験前で不安な気持ちを抱えている生徒さんに対して寄り添えたことです。その生徒さんは自習室に来た時に「周りはみんな受験が終わっていて卒業旅行の話をしているのに、私は受験があるから話に入れないし気を使われるのも嫌だし……」と話しながら泣いてしまったんですね。私も高校生の時、私立を志望するクラスに在籍する中で唯一国立大学を受験して、卒業式の段階で唯一受験が終わっていなかったという経験をしたんです。なので私も同じような経験をしたんだよ、と自分の経験したことをお話をして、最後には一緒に頑張ろうと声を掛けました。
その生徒さんは最終的に志望していた大学に合格しました。その生徒さんが最後まで諦めなかったのはもちろん、自分の経験を生かして話すことが出来て良かったなと思う経験です。 - 勤務する中で、他のメンターと協力して行っていることはありますか?
- 勤務後に行う振り返りMTGでは、メンター全員から意見を聞けるようにしています。いきなり全員に意見を求めても答えられる人は1人くらいなので、じゃあこの意見を踏まえてどう思いますか?○○さんは?といったように振っていったり、質問を少し変えて発言しやすくしたり。クローズドクエスチョンを投げることで答えやすくする工夫もしています。
これは関西メンターチーム全体に言えることでもあるんですけど、誰かが話してくれた意見は必ず受け止めるようにすることで、発言しやすい雰囲気を作れるように日ごろからしていますね。 - メンターとして勤務する中で、今後生徒さんにどのような変化が起きたら嬉しいですか?
- 生徒さんによっては早い段階で受験する大学を決めて夢に向かって頑張る子がいる一方で、勉強好きじゃないからやりたくない、何となくやりたくないっていう子も結構いて。将来これがやりたいから勉強する、というよりかはこの大学なら行けそうだからそれでいいや、だって楽だし、っていう子も多いんですね。
確かに頑張るってすごく大変ですし、私自身も頑張らなくていいならそっちがいいや、って思うこともあります。でも頑張ったからこそ見える景色があったり、目標を目指して頑張った時間は宝物になったり、そういう気持ちもすごくわかるんですね。なので将来「なれるもの」より「なりたいもの」、目の前の進路も「いけるところ」よりも「行きたいところ」と生徒さんが自分で未来をつかめるようなサポートをしていきたいと思っています。 - 最後に、今後髙田さんがなりたいメンター像を教えてください。
- 「生徒さんの未来が光り輝いて咲くように寄り添ってサポートできる存在」になりたいです。というのも、私の名前である「光咲」の由来の1つに「未来が光輝いて咲くように」という思いが込められているんです。実際に今まで生きてきた中で、光り輝いて咲くためのサポートをたくさん受けてきたと感じていて。今度はそれを自分がメンターであったり、将来先生という存在になったときに、してもらった分自分がする側になれたらと思っています。自分の経験を伝えることで、生徒さんの道筋の一つになったり。いろんなアプローチを行うことで、生徒さんの道を作っていけるようなメンターになれればなと。まだ出来ていない部分も多くて反省の日々なのですが……。
最後には「メンターやっててよかった」「ちゃんとメンターになれていたな」と思って卒業できるように、日々の勤務でも多くのことを考えながら過ごしていきたいと思います。