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コロナ禍に屈せず先生・学習メンターとともに創り上げた進路イベント

トモノカイでは、学校向けの放課後学習支援プログラムや進路行事などの企画・運営サービスを提供しており、首都圏の私立中高を中心に40校あまりにご採用いただいています。大事にしているのが、現場の先生方としっかりと連携し、その学校の課題やニーズに合ったコンテンツを設計・提供すること。特に2020年度は、コロナ禍により学校が休校になるなかでも各学校の課題や要望に真剣に向き合い、対面とオンラインを使い分けながらニーズに合わせたプログラムを提供しました。今回は、コロナ禍のなかチーム一丸となって取り組んだ某女子校(A校)の進路イベントについて、トモノカイ・山﨑英里奈がご紹介します。

「生徒の背中を押してほしい」学校の要望に応じて進路イベントを設計

年度前半のオンライン対応に加え、後半には徐々に活動の幅が広がっていきました。とはいえ、例年年3回実施してきた進路イベントは、なかなか日程が決まりませんでした。大学のオープンキャンパスの多くが中止になるなど、生徒が進路選択に必要な情報を得にくい状況も続いていました。そうしたなか、高校の生徒が大学生の話を聞く機会をなんとかつくりたいという先生方のご要望に応え、学習メンターらが中心になってオリジナル進路動画を制作。大学生5人が、大学・学部の志望動機、大学生活、大学での学びやそれを将来にどう活かしたいかといったテーマについて語る…という内容で、学校の進路の授業で活用していただきました。

対面での進路イベントを行うことができたのは、12月(高1)と3月(高2)。なかでも高2を対象にした進路イベントは、生徒からも先生からも大きな反響がありました。事前に学年担当の先生方からいただいたご要望は、「生徒の背中を押してほしい」というものでした。ほぼ全員が大学進学を希望するA校ですが、指定校推薦で進学する生徒が多く、主体的な進路選択への意識が低い、受験勉強への意欲がなかなか高まらない…という課題があったのです。コロナ禍の影響もあり、昨年度はよりその傾向が強いようでした。

生徒の背中を押すような進路イベントにするには何が必要か、学習メンターらとミーティングを重ねて深めていきました。そして、テーマは「夢に向かって今、動き出そう!」に決定。12月に実施した高校1年生向けの進路イベントで好評だったメンターとの座談会を軸に、一時的なモチベーションアップに終わらず行動に移すところまでもっていけるように設計。「入試クイズ」「座談会」「年間スケジュール作成」の3部構成としました。

 

大学生メンターを囲んだ座談会は白熱!進路選択への意識や学習意欲が向上する

その場限りのイベントで終わらせないよう、まずは生徒に向けて事前アンケートを実施。その回答をもとに希望進路別に数名ずつのグループに分け、当日の座談会ではそれぞれの希望進路に近い大学生メンターと話せるように割り振りました。

進路イベント当日は、案の定、学習メンターを囲んだ座談会が大いに盛り上がりました。感染対策を十分に行ったうえで4サイクル回し、1・2サイクル目は自分の希望進路に近いメンター(先述のアンケートによりこちらで分配)、3・4サイクル目は興味をもったメンターのもとに集まり、話を聞きました。最初は控えめだった生徒たちも次第に白熱し、進路選択、受験勉強、大学での学びやキャンパスライフなどについてどんどん質問が投げかけられ、イベント後にメンターに話を聞きにくる生徒も少なくありませんでした。

また、生徒には「進路について大学生に聞きたいことをまとめてくる」という課題を出し、受け身にならないよう心構えを促しました。さらに、メンターたちが自らの受験体験記をまとめた「入試ストーリー」や、受験生時代の学習状況を振り返った「年間スケジュール」を冊子(各教室に配布)とデータ(学内ポータルサイトにアップ)で提供。後日、こうした資料が生徒の進路選択や学習意欲の喚起に大いに役立ったと喜んでいただきました。

生徒は、メンターの話を聞いて感じたことや興味をもったことなどをワークシートに記入。イベントの最後には、メンターの受験生時の年間スケジュールも参考にしながら、受験までのスケジュールを作成し、今日からやることを具体的に書き出してもらいました。さらに、進路イベントの翌日には、先生による進路指導の授業を実施。進路に向けて生徒の背中を押していただきました。

こうした取り組みが功を奏し、放課後の自習室を利用する高校2年生が増加。コロナ禍のなか、3年生になる直前のタイミングでこの進路イベントを実施できたことには、大きな意義があったと思います。

大事なのは学校との連携と協働。そこにプラスアルファの価値を提供する

 

今回はA校の事例をご紹介しましたが、私たちが放課後支援事業において大事にしているのが、学校と連携して現場のニーズをきちんと把握すること、そして、ただニーズに応じるだけでなく、プラスアルファの価値を提供することです。生徒と接する機会の多い学習メンターの声を聞いていると、先生方が意外と気づいていないところに課題やヒントがあることも。そういうときは、こちらから学校に提案をしています。また、私たちのプログラムを通して得た生徒の情報は先生方と共有し、より良い指導のために活用していただいています。

 

最近は、来年度から始まる探究について、新しいプログラムを作りたいという声も多数いただいています。「(外部に)任せっぱなし・(学校から)任されっぱなし」の関係性では、良いものは生み出せません。「先生方と一緒につくっていく」というスタンスで、これからも放課後支援事業に取り組んでいきたいと考えています。

(文:笹原 風花)

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